妊娠中に電車に乗っても良い?
妊娠中、電車に乗ることについて、医学的には問題ありません。運転免許を持っていない人にとっては、メインの移動手段でもあります。
電車は時間通りに移動できるため、スケジュールが組み立てやすい一方、座席の確保が難しい場合も。乗り換え以外のタイミングで休憩を取ることが難しいのもデメリットと言えるでしょう。満員電車など、車内が混雑している時は、人混みに疲れるのはもちろん、気を遣う・遣われる場面も多くなり、余計に疲れてしまう可能性もあります。
妊婦さんが電車に乗るときに気をつけたいこと
妊娠中の移動手段として、電車に乗るときに気を付けたいことは以下のようになります。
座れない可能性
指定席がない電車では、混雑具合によっては席に座れない可能性もあります。揺れる車内で立ちっぱなしは疲労につながります。また、急ブレーキやカーブで転倒する恐れも。もし座席に座れなかったら、しっかりと手すりにつかまり、バランスを確保することが重要になります。急な揺れに対応できるようにヒールがあるような不安定な靴は避けてください。
マタニティマークを付ける
妊婦さんのお腹があまり目立たないタイプだと、座席を譲る側は「妊娠中なのかな?」と判断に困ることがあります。マタニティマークをわかりやすいところに付けていれば、譲る側もスムーズに対応できます。
不特定多数の人と同乗するリスクを知っておく
妊娠中に風邪にかかるとお腹の赤ちゃんにも影響が出ないかと不安ですよね。季節によっては、インフルエンザなどの強力な感染病が猛威をふるっていることもあります。そのような時期に、不特定多数の人と一緒の空間にいるのはリスクが高いといえるでしょう。電車を利用するなら、マスクをしたり感染病の危険が少ない時期を選んでください。
温度調節ができるようにしておく
妊婦さんには冷えは大敵です。夏は冷房が効きすぎている車両もあります。また、冬は出入口の扉付近が冷えます。体が冷えないように、上着や羽織ものを用意しておくと温度調節ができて安心です。
駅構内にも注意
電車内だけでなく、駅構内も、場所によっては注意が必要です。落差の大きなエスカレーターや、混雑している時間帯の階段、ホームは、身体が上手く動かない妊婦さんにとって危険です。なるべく混まない時間帯を選び、階段やエスカレーターよりはエレベーターを利用するなど、工夫して移動しましょう。
電車を利用するときのポイント
妊娠中の移動手段として、電車を利用する時のポイントは以下のようになります。
移動距離や目的地によって向き不向きがある
座席指定ができない電車での移動は、移動距離が短く、電車の本数が多い土地に限定して利用しましょう。一般的な電車の長距離移動は、振動が大きく、疲れやすいというデメリットがあります。また、地方の観光地によっては、電車の本数が1時間に1本という感じで少なかったり、あるいは電車が通っていない土地だったりするかもしれません。待ち時間が多ければ、それだけ妊婦さんの負担になります。
途中下車できる余裕を持つ
目的地に早くたどり着きたい気持ちもあると思いますが、無理は禁物です。もし、乗車中にお腹が張ったり、具合が悪くなったり、トイレに行きたくなったら、「移動の途中であっても下車して休む」くらいの余裕を持った方が安心です。
手荷物に注意
旅行用の大荷物を抱えての移動は、妊婦さんにとって大変です。また、突然の揺れや階段の上り下りなどで手すりをつかむために、片手はあけておきましょう。乗車中は網棚や床に置くことで対処できるかもしれませんが、乗り換えや下車では持たなければなりません。他の事に気を取られて電車内に置き忘れる可能性もあります。あらかじめ宿に郵送するなどしておき、手荷物は最小限にしておきましょう。
楽しい旅行にしよう!
妊娠前の身体とは違い、電車での長距離移動は大きな負担です。もし妊娠中に旅行をするなら、電車での移動でも無理のない範囲の近場を選び、宿でゆっくりと過ごすようなプランにしましょう。