妊婦さんの疲れを癒す妊娠中の温泉特集

エリア別におすすめ温泉地をご紹介!

出産後は子育てでバタバタして、足を伸ばしてゆっくりお風呂に浸かる機会は減ってしまうもの。妊娠中に旦那さんと2人でのんびりと温泉旅行を楽しみたい妊婦さんのために、入浴の注意点やエリア別におすすめの温泉地を紹介します。今だけの贅沢な癒しの時間を過ごしたいという妊婦さんは、ぜひ参考にしてください。

妊娠中でも大丈夫。妊婦さんの温泉入浴

2014年4月3日に温泉法で掲示が定められている注意書きや効能が32年ぶりに見直され、長年に渡って禁忌とされていた「妊娠中(とくに初期と末期)」の項目が削除されました。この見直しによって、妊婦さんでも温泉入浴が解禁となったのです。

妊娠中の入浴が禁忌だった理由

妊娠中の温泉入浴が禁忌とされたのは1982年。禁忌の理由は環境省の記録には残っておらず、詳細についてはよく分かっていません。環境省の推測によると、妊婦さんの身体は一般の方に比べると抵抗力が弱く、つわりのある妊娠初期や出産を間近に控えた後期に長湯をすると危険だと判断したためではないかとのこと。また、熱いお湯による切迫流産や体調の変化、転倒などの事故によって温泉宿が責任を問われるリスクを避けるためもあったのでは、という産婦人科医による指摘もあります。

妊婦さんの温泉入浴が解禁になった理由

環境省からの依頼で温泉入浴と妊婦の健康の関係について検証を進めた日本温泉気候物理医学会の調査で国内外の論文を改めた結果、心拍数や体温上昇に関する報告以外に危険性を示すものは一件もなかったとのこと。学会の報告によって妊婦を禁忌対象とすることに医学的な根拠がないことが判明したことから、32年ぶりに温泉法が改正されて妊婦さんの温泉入浴が解禁となったのです。

温泉の効果・効能

物理効果

温泉には血行を良くして、新陳代謝を高める効果があります。温泉の水の流れによる適度な水圧は優しくマッサージを受けているかのような効果が得られ、筋肉の緊張がほぐれるリラックス効果もあり。37~40度程度のぬるめの温度は気持ちを鎮める副交感神経に働きかける効果があり、身も心も癒すことができます。

妊婦さんに期待できる効果

身体を芯から温めることで妊婦さんの悩みの種である冷え性や腰痛、肩こりを緩和する効果が期待できます。熱すぎるお湯は血圧を上げて身体への負担が大きいため、40度前後を目安に入浴するようにしましょう。

  • 冷え性解消
  • 腰痛解消
  • 肩こり解消

心理効果

普段の生活とは違った環境への旅行は気分転換にぴったりです。特に足を思う存分に伸ばせる温泉は開放感があり、リフレッシュ効果としても◎ オーシャンビューの露天風呂や自然に囲まれた温泉宿など、好みに合わせて日々の疲れを癒すことができます。

妊婦さんに期待できる効果

妊娠中は身体が変化したり、我慢することが多かったりとストレスを抱えやすいもの。マタニティブルーで不眠に悩む妊婦さんには、身体を温めて深い眠りに入りやすい温泉が最適です。自分のための時間を過ごすことでストレス解消にも期待できます。

  • 不眠解消
  • ストレス解消

薬理効果

温泉の効能としてよく目にする関節痛や疲労回復は、皮膚から温泉の良い成分を吸収することで得られる「薬理効果」によるものです。温泉とひと口に言っても泉質によって効能はさまざま。そのため、悩みに合った泉質の温泉を選ぶことで、さらなる癒し効果を期待できます。

妊婦さんに期待できる効果

多くの妊婦さんが悩まされている肌荒れや高血圧などに効く嬉しい効能の泉質もあり。温泉旅行に出かける際はロケーションをはじめ、悩み解消に効果がある泉質の温泉かを事前にチェックしておくことをおすすめします。

  • 肌荒れ解消
  • 高血圧解消

妊婦さんへおすすめの泉質

一口に温泉と言っても泉質にはさまざまな種類があり、含まれている成分や温度、匂いや肌触りが違います。単純温泉・塩化物泉・炭酸水素塩泉・硫酸塩泉・二酸化炭素泉など、数ある泉質の中から妊婦さんにおすすめの種類をピックアップしました。

単純温泉

肌触りが柔らかく肌への刺激が少ない単純温泉は、肌が敏感になりやすい妊婦さんの身体に優しいのが特徴です。アルカリ性の単純温泉は肌がすべすべになる嬉しい美肌効果もあり。軽度高血圧や不眠症、冷え性などの効能を期待できます。そのほかにも水素イオンがデトックス作用に働きかけ、身体の免疫力をアップ。体力回復の効果も期待できる妊婦さんにおすすめの泉質です。

硫酸塩泉

硫酸イオンを主成分に含む温泉です。血圧を下げる効果があるマグネシウム硫酸塩泉や傷を早く治す効果があるカルシウム硫酸塩泉などの種類があり。血液に多くの酸素を送り込む作用があるため、血の巡りを良くして冷え性やうつ状態の解消効果も期待できます。飲用することで高コレステロール血症や便秘解消にも効果的です。

二酸化炭素泉

炭酸の泡が付着して爽快感ある入浴を楽しめるのが特徴です。「泡の湯」とも呼ばれ、皮膚から吸収された炭酸の泡の刺激によって血液の循環を良くする効果があります。血行が良くなることで、冷え性改善やリラックス効果としても◎。自律神経のバランスも安定するため、妊娠中のイライラにも効果的です。保湿効果の高さから血管が拡張され、血圧を下げてくれる効果も期待できます。

妊娠中も安心の入浴の仕方

日頃の疲れを癒すのにもってこいの温泉ですが「妊娠中でも温泉に入って大丈夫?」と不安に感じている妊婦さんも多いのではないでしょうか。現在では温泉の成分が胎児に直接影響を与える可能性はないとされており、注意点を押さえておけば妊娠中に温泉に入っても問題ありません。安心して癒しの時間を堪能するための注意点をご紹介します。

足元が滑りやすいので転倒には要注意

お腹が大きい妊婦さんは足元が見えにくいことで、転倒の危険が高いので注意が必要です。浴場は足元が滑りやすくなっているため、必ず手すりにつかまってゆっくりと入浴しましょう。泉質によっては洗い場の床がぬるぬるしていることもあるので、確認しながら慎重に移動することが大切です。

一人きりの入浴や長時間の入浴は避ける

妊娠中は急に体調が変化する可能性があるため、できるだけ旦那さんや家族と一緒に入浴するようにしましょう。貸切風呂や家族風呂だと旦那さんや家族の手を借りて安心して入浴できるのでおすすめです。もし一人で入浴する場合は深夜や早朝など人の少ない時間帯は避けて、ほかの利用客がいる時に入るようにしましょう。

せっかくの温泉だからとつい長湯をしがちですが、長時間の入浴はのぼせの原因になるので要注意。10分以内の入浴が理想ですが、もっと浸かりたいという方は休憩をはさんでこまめの入浴がベストです。また、熱すぎるお湯や冷たすぎるお湯は身体に負担をかけてしまうため、40度前後の適温内で入浴するようにしましょう。

肌に優しい低刺激の泉質を選ぶ

妊婦さんが入ってはいけない泉質は基本的にありません。ただし、妊娠中は肌が敏感になっているため、硫黄泉や酸性泉など刺激の強い泉質は肌がかゆくなったり肌荒れを起こしたりと肌トラブルを起こしやすいので要注意。気になる妊婦さんは刺激が少ない単純泉や塩化物泉の泉質の温泉を選びましょう。

脱衣所での感染症のリスクに要注意

抵抗力が弱まっている妊娠中は、感染症にかかるリスクが高まっています。浴場での可能性は低いといわれていますが、脱衣所の共用タオルによってヘルペスウィルスに感染する可能性があり。特に妊娠後期にヘルペスウィルスに感染してしまうと、出産時に赤ちゃんが新生児ヘルペスを発症する危険性があります。そのため、温泉に入るときは脱衣所や座椅子、共用タオルなど多くの人が触れる場所に注意が必要です。

エリア別に温泉地を紹介します

千葉県

白浜(しらはま)温泉

国内旅行で南国リゾート気分を味わえる贅沢な温泉地

南房総エリアの代表的な観光地である白浜海岸近くに源泉を持つ「白浜温泉」。都心から2時間30分ほどで足を伸ばせ、日帰りで気軽に温泉を堪能できるロケーションが魅力です。海岸沿いにはリゾートホテルを中心とした宿が建ち並び、宿によっては太平洋の水平線を一望できて開放感は抜群。

1年を通して続く温暖な気候に恵まれているため、国内にいながらまさに南国リゾートにいるような気分を味わえます。温泉はつらい神経痛や疲労回復など、妊婦さんに嬉しい効果が期待できるのもポイントです。

温泉近くの白浜海岸には日本最古の洋式8灯台の1つである「野島埼灯台」があり、展望台から一望できる太平洋の大パノラマは一見の価値あり。海岸沿いには色鮮やかな花々が出迎えてくれる花摘み施設「館山ファミリーパーク」があり、思い出の1枚を残す撮影スポットとしてもおすすめです。

犬吠埼(いぬぼうさき)温泉

関東で一番早い日の出とイルカに出会える海辺の温泉地

関東最東端にある犬吠埼温泉。源泉が湧く犬吠埼は関東で一番早く日の出が見られる岬として有名で、元旦には富士山頂と離島を除いて日本で一番早い初日の出を拝むことができます。ぐるりと見渡せる水平線から昇る真っ赤な朝日は、旅行で訪れた際にはぜひ眺めて欲しい絶景です。

温泉には「潮の湯」と「黒潮の湯」の2種類の源泉があり、肌への刺激をできるだけ避けたい妊婦さんには肌に優しい塩化物強塩泉の黒潮の湯が◎。

犬吠埼の沖は関東で唯一イルカウォッチングを楽しめるスポットとして知られており、運が良ければ5,000頭ほどのイルカの群れと出会えることもあります。全国有数の水揚げ量を誇る漁港もあり、温泉で癒されながら新鮮な海の幸を満喫できるのも魅力です。

白子(しらこ)温泉

日頃の疲れを癒しながら美肌効果を得られる「黄金の湯」

九十九里浜で唯一の温泉地である白子町。全国でも有数のヨウ素の産出地であり、ヨウ素を含む天然温泉が湧いていることでも知られています。わずかに黄色がかったにごり湯は「黄金の湯」とも呼ばれ、女性に嬉しい美肌や保湿効果を期待できることで有名。疲労回復の効果も期待でき、疲れた身体を癒すのと同時に自分へのご褒美としても最適です。

白子町南部の白子海岸はウミガメの産卵地としても知られ、6月になるとハマヒルガオが辺り一帯をピンク色に染める自然豊かな景色を堪能できます。

小湊(こみなと)温泉

波の音に耳を傾けて温泉を楽しむ特別な癒し旅行に最適

日蓮宗の祖である日蓮聖人が誕生した小湊エリアに湧く「小湊温泉」。温泉は無臭のため、匂いに敏感になる妊婦さんでも安心して入浴できます。神経痛や肩こり、冷え性など妊婦さんの悩み解消に期待できる効能があるのもポイント。オーシャンビューを満喫できる温泉宿が多く、海を一望しながらの湯浴みは日頃の疲れをリフレッシュする特別な癒し旅行に最適です。

日蓮聖人の誕生を記念して建立された誕生寺があり、安産の神様が祀られていることから温泉と合わせて無事な出産を願いたい妊婦さんにもおすすめです。誕生寺の参道には土産物店や茶屋があり、境内には世界最大の鬼瓦や指定文化財の仁王門など観光スポットとしての見どころも豊富です。

たてやま温泉郷

都心からのアクセス抜群!優れた効能が豊富な穴場スポット

館山湾に面した温泉地である「たてやま温泉郷」。温泉地としての歴史はまだ浅く、2005年に館山温泉組合により開湯宣言が発表されたのが始まりです。つるつるとした肌触りが特徴の無色無臭の温泉には美肌効果をはじめ、神経痛や筋肉痛、疲労、冷え性など優れた効能が充実。

首都圏から約90分で行くことができるアクセスの良さから、近場で温泉を楽しめる穴場の温泉地として注目を集めています。黒潮の影響で冬でもほとんど雪が降らない温暖な気候のため、都心のすぐ近くで南国リゾート気分を味わえるのも魅力です。

州崎から白浜町へ続く平砂浦海岸沿いの房総フラワーラインは海と花に囲まれており、ロマンチックなドライブコースとして有名。また、12月頃になるとポピーや菜の花が咲き乱れる絶景も堪能できます。

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栃木県

鬼怒川(きぬがわ)温泉

江戸時代から続く関東屈指の人気温泉地

年間200万人以上の観光客で賑わう関東屈指の人気温泉地「鬼怒川温泉」。江戸時代に発見されたといわれ、かつては僧侶や大名のみが入浴を許された歴史ある由緒正しい温泉です。明治時代に一般開放され、都心からのアクセスの良さから関東を代表する温泉地の箱根と並ぶ「東京の奥座敷」として今もなお人気を集めています。

泉質は肌に優しいアルカリ性単純温泉で神経痛や五十肩、疲労、健康増進など豊富な効能あり。やけどに対する効能もあり、北側にある川治温泉とともに「傷は川治(川治温泉)、やけどは滝(現在の鬼怒川温泉)」と古くから親しまれています。

周辺には日光江戸村や東武ワールドスクウェアなどのテーマパークもあり、観光地としての見どころも豊富です。

那須温泉

美しい自然の中で湯めぐり気分を味わえる「那須七湯」が有名

那須温泉は栃木県那須町の茶臼岳の山腹に広がる温泉群の総称です。約1380年前に鹿の湯が発見されたのを機に、坂室や三斗小屋、大丸、北、弁天、高雄など次々に温泉が発見され、「那須七湯」として古くから親しまれています。

七湯のほかにも茶臼岳の麓には多くの源泉があり、那須高原の自然豊かな景観を楽しみながら湯めぐり気分を味わえるのも魅力。春は那須高原の麓に咲くつつじ、夏はのどかな牧場風景や那須岳のハイキング、秋は茶臼岳の紅葉、冬はスキーや雪見温泉など1年を通して四季折々の美しい那須の表情を満喫できます。

利用者のニーズに合わせて和風旅館から高原リゾート、ペンションなど多彩な宿泊施設があり、お好みの宿で癒しの時間を過ごせる温泉地です。

塩原温泉

多くの文豪が愛した豊富な源泉と美しい渓谷が魅力の温泉地

1200年以上の歴史がある塩谷温泉は、箒川(ほうきがわ)の渓谷沿いに連なる11地区の温泉地の総称です。塩原十一湯とも呼ばれ、ひとつの地に約150ヶ所以上の豊富な源泉がそろっている全国でも珍しい温泉地でもあります。塩化物泉や炭酸水素塩泉、硫酸塩泉など6種類の泉質があり、お湯も乳白色や茶褐色、黒色、黄金色など個性豊かな7色の名湯を楽しめる温泉天国です。

箒川沿いには美しい塩原渓谷が広がり、日本一の吊り橋の「もみじ谷大吊橋」からは塩原の美しい木々や花、70余りある大小の滝や清流を鑑賞できます。塩原は夏目漱石をはじめ、尾崎紅葉、斉藤茂吉など多くの文豪から愛された文学の町でもあり。天然温泉を肌で感じ、美しい自然を目で楽しむことで長く愛されてきた塩原の魅力を満喫できます。

奥日光湯元温泉

過ごしやすさはお墨付き!国民保養温泉地に指定された癒しの湯

日本で3ヶ所しかない「国民保養温泉地」に指定されている奥日光湯元温泉。山々に囲まれた自然豊かな日光国立公園の中に湧き出ており、標高約1500mの高地にあるロケーションは避暑地としても最適です。江戸時代から親しまれている温泉は乳白色で肌触りが良く、優れた美肌効果のあるメタケイ酸を多く含んでいます。そのほかにも神経痛や糖尿病、慢性婦人病など豊富な効能あり。

旅館街の奥の源泉小屋では、ふつふつと湧き出る温泉を目にすることができます。豊富な湧出量を誇る源泉は日光山輪王寺別院の温泉寺にも引かれており、全国でも珍しい温泉に入浴できるお寺として親しまれているとのこと。また、2003年には湯元源泉地近くに無料の足湯「あんよの湯」が開設され、奥日光を訪れた際にはぜひとも訪れたい癒しスポットです。

日光温泉

日帰りで気軽に温泉を楽しめる関東屈指の観光地

ユネスコの世界文化遺産に登録されている日光二社一寺の門前町に広がる日光温泉。弱アルカリ性の無色透明な単純泉は、低刺激で身体に馴染みやすいと評判です。硫黄臭がしないため、匂いに敏感になる妊婦さんにも◎。

日光駅の近くには手入れの行き届いた日本庭園を眺めながら入浴できる市営の共同浴場「日光温泉浴場」があります。日光めぐりの後にひと息つける穴場の癒しスポットとしておすすめです。

そのほかにも日帰り入浴として温泉を開放している宿も多く、関東屈指の観光地である日光めぐりと合わせて気軽に温泉を堪能できます。旧今市市街地から続く世界一長い並木道としてギネスブックにも掲載された日光杉並木も見どころです。

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神奈川県

箱根湯本温泉

「箱根の表玄関」として最も歴史ある由緒正しい名湯

新宿から特急を利用して約90分で足を伸ばせる関東の一大観光地である箱根。箱根の表玄関として最も古い歴史がある箱根湯元温泉のはじまりは奈良時代にまでさかのぼります。箱根ではじめて発見された熊野神社の入り口にある自然湧出源泉「惣湯(そうゆ)」は、江戸時代に徳川家へ献上されたことのある由緒正しい名湯です。

明治時代以降は湯坂山の麓の横穴から良質な源泉が発見され、今でも多彩な湯宿や入浴施設が充実している箱根湯元温泉を支え続けているとのこと。箱根湯元温泉のお湯は肌に優しいアルカリ性単純泉で、入浴しやすい無色透明・無味無臭の温泉は多くの利用客に親しまれています。

毎日約8,000トンもの源泉が湧き出ており、豊富な湯量も愛され続けている理由の1つ。日帰りの温泉施設も多く、都心から気軽に足を運べる温泉地です。

湯河原温泉

多くの文人や画家が愛した温泉街の風情が残る保養地

関東で最も古い温泉の1つである湯河原温泉。薬師の湯とも呼ばれ、打撲や外傷、リウマチ、神経痛などに悩む方達の保養湯治場として親しまれてきました。明治時代以降は多くの名だたる文人や画家が静養に訪れたことでも有名。特にゆかりの深い作家・国木田独歩にちなんだ「独歩の湯」が2013年1月に開設し、日本最大規模の足湯施設として評判を集めています。

湯河原温泉の泉質は弱食塩泉・弱アルカリ性と肌への優しさが◎。肌触りが良く、湯冷めをしにくいため、身体のポカポカを長く楽しめるのも魅力です。

自然に囲まれた湯河原では、春は新緑、初夏は蛍の幻想的な光景、夏には湯河原海水浴場、秋は紅葉やみかん狩り、冬は梅など四季折々で楽しめる見どころも豊富。「さがみの小京都」とも呼ばれるしっとりとした温泉街の風情が残る街並みは女性から好評で、夫婦で出かける旅行先としても最適です。

箱根仙石原(はこねせんごくばら)温泉

箱根で一番の大自然と出会える開放的な高原リゾート地

金太郎伝説が残っている金時山の麓に広がる箱根仙石原温泉。江戸時代の中期が発祥といわれており、元湯場・俵石・仙石・下湯・上湯の5湯を総称して仙石原温泉と呼ばれています。無色透明なお湯や乳白色の酸性石膏泉の源泉を楽しめ、神経痛や筋肉痛、関節痛、疲労など豊富な効能あり。

温泉のある地はかつて芦ノ湖の湖底だったといわれており、火口原湖の名残が残っている日本で唯一の湿生花園「仙石原湿原植物群落」は国の天然記念物にも指定されています。秋になると谷ケ岳の斜面に広がる黄金色のススキ高原の絶景も有名です。

箱根で最も自然豊かな高原リゾート地であり、周囲にはゴルフ場や美術館など見どころも豊富。都会を離れて大自然を満喫しながら、良質な温泉でゆっくり癒しの時を堪能したい方におすすめです。

箱根強羅(はこねごうら)温泉

新たな温泉リゾートとして注目したい欧州モデルの温泉療養地

大正時代に避暑地を兼ねた高級別荘地として開発された箱根強羅温泉では、今でも洋館やホテルなど昔ながらの雰囲気ある優雅なたたずまいの建物が残っています。

明治時代に早雲山から引き湯をしたのがはじまりでしたが、昭和25年になってから良質の温泉が発掘されて今では箱根でも第2の規模を誇る温泉街として成長しています。大涌谷から引き湯した乳白色の酸性硫酸塩泉や早雲山から引き湯した単純硫黄泉を中心に、単純泉、塩化物泉、炭酸水素塩泉など1つの温泉地で多彩な温泉を堪能できるのが魅力。

四季折々の表情を楽しめる豊かな自然に囲まれており、新緑や紅葉の時期はもちろん、明星ヶ岳に赤々と燃え上がる大文字焼きは夏の風物詩として人気を集めています。2003年6月には欧州の滞在型温泉療養地をモデルに温泉療法に詳しい常駐医に相談できる「アドバイスプラザ」を開設。今までにない新たなスタイルの温泉リゾートとして注目の温泉地です。

小田原温泉

美しい自然と海の幸を堪能できる国内最大のスパリゾート

箱根の山々を背に相模湾をぐるりと一望できる標高約200mの高台に位置する「小田原温泉」。国内ヒルトン初のスパリゾートホテル「ヒルトン小田原リゾート&スパ」を源泉としているのが特徴です。国内最大のリゾートホテルでもあり、屋内外に小田原温泉を利用した多彩なスパが備わっています。効能や目的など好みに合わせて利用でき、相模湾を見渡せる露天風呂や大浴場は日頃の疲れをリフレッシュできると利用客からの評判も上々。

箱根の美しい山々と豊かな幸に恵まれた小田原は、箱根からほど近い好ロケーションなのもあって箱根観光の拠点としても人気を集めています。そのほかにも桜の名所である「小田原城址公園」や三百種もの熱帯・亜熱帯植物を鑑賞できる「小田原フラワーガーデン」など、訪れる人々の目を楽しませてくれる観光スポットも豊富です。

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静岡県

熱海温泉

徳川家康が愛した1500年以上の歴史ある日本3大温泉の1つ

日本3大温泉の1つである熱海温泉は源泉500本以上、総湧出量が約18,000L/分と有数の温泉量を誇る温泉地として有名です。1500年以上の歴史があり、徳川家康をはじめ、8代将軍の徳川吉宗に愛された名湯としても知られています。

主な温泉成分は塩化物泉で、高血圧や動脈硬化、婦人病などの優れた効能があり。名物の温泉まんじゅうを味わいながら、天下人が愛した温泉で癒しのひと時を過ごすのも熱海温泉ならではの楽しみ方です。

温泉のほかにも年間を通じて行われる海上花火大会も有名で、海を彩る大迫力の打ち上げ花火は一見の価値あり。そのほかにも日本一早咲きの美しい梅を鑑賞できる熱海梅園や尾崎紅葉の名作「金色夜叉」の舞台となったお宮の松、初島、MOA美術館など観光名所も多く、見どころも満載です。

伊東温泉

日本屈指の湧出量を誇る自然に囲まれた温泉リゾート地

源泉数780本、毎分約32,000リットルと全国3位の湧出量を誇る伊東温泉。多くの宿泊施設で源泉かけ流しの温泉を楽しむことができるのは、豊富な湧出量を活かした伊東温泉ならではの魅力です。温泉は肌に優しい単純泉と保湿効果のある弱食塩泉が中心で、美肌効果を期待できます。

伊東温泉は熱海と並んで国際観光温泉文化都市に指定されており、昭和初期の木造建築建て並ぶ古き良き街並みが残る松川沿いは、北原白秋や与謝野鉄幹・晶子夫妻など名だたる文人から愛されたとのこと。

150軒以上もの宿泊施設が点在し、和風情緒ある温泉旅館をはじめ、リゾートホテルや民宿、ペンションなど種類が多彩なのもポイントです。市内のあらゆる場所で温泉を楽しめ、昔ながらの共同浴場や伊東七福神にちなんだ個性的な共同浴場もあり。足湯や手湯もあり、散策のついでに手軽に温泉を堪能できます。

修善寺(しゅぜんじ)温泉

日本百名湯に選ばれた伊豆で最も歴史がある古湯

807年に弘法大師が発見したといわれている伊豆三古湯の1つ「修善寺温泉」。開湯から1200年以上もの歴史を誇り、日本百名湯にも選ばれています。伊豆で最も歴史がある「独鈷(とっこ)の湯」は今も熱い湯が湧いており、修善寺のシンボルとして多くの観光客が訪れる癒しの地です。

修善寺温泉のお湯は弱アルカリ性の単純泉で冷え性や筋肉痛、疲労回復などの効果を期待できます。桂川の両岸には約1㎞にわたって老舗旅館や文人墨客が残した句碑などが点在し、落ち着いた雰囲気の街並みは大人旅行に最適です。

熱川(あたがわ)温泉

湯けむりがのぼる温泉情緒たっぷりの温泉リゾート

町のいたるところで湯けむりがたちこめる温泉情緒たっぷりの熱川温泉は、伊豆半島でも有数の熱量を誇る温泉地です。東伊豆町で唯一の砂浜がある海水浴場「YOU湯ビーチ」沿いには近代的なホテルが建ち並び、南国リゾート気分を味わえます。

熱川温泉の熱を利用して世界各地のワニを飼育している「熱川バナナワニ園」は町の観光名所として有名です。海を一望できる立ち寄りの露天風呂をはじめ、気軽に温泉気分を味わえる足湯など見どころも豊富です。

夢のお告げによって温泉を掘りあてたことで建立した「お湯かけ弁財天像」というユニークなものもあります。お湯をかけながら願いごとをすると願いが叶うといわれており、熱川に行った際の旅の思い出づくりにもぴったりです。

伊豆長岡温泉

妊婦さんや小さな子どもも安心して入浴できる肌に優しい温泉

伊豆長岡温泉は1300年以上の歴史ある古奈温泉と明治末期に開湯した長岡温泉の総称です。120以上の源泉があり、豊富な湯量から熱海、伊東に次ぐ温泉地として発展した伊豆の玄関口の1つ。

温泉をペットボトルに詰めた先駆けでもあり、無味無臭で癖のないお湯は古くから「飲める温泉」として親しまれています。慢性胃腸病といった消化器系疾患に優れた効能があり、美人の湯として美肌効果も抜群。妊婦や小さな子どもも入浴できる低刺激で優しいお湯なことから、女性人気の高い温泉です。

年間を通じて温暖な気候に恵まれ、いちごやみかんなど四季折々のフルーツを楽しめることでも有名。渓流釣りを楽しめる狩野川をはじめ、富士山や駿河湾を一望できる葛城山など都会の喧騒を離れて疲れた 身体や心を癒してくれる温泉地です。

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