妊婦さんのための旅行の計画の立て方
妊娠15~16週を過ぎたら、いわゆる安定期。辛いつわりや体調不良もおさまり、気分も落ち着いてくる頃です。気分が良くなると思い切って外に出かけたいですよね。リフレッシュも兼ねて、夫婦ふたりきりの旅行に行くチャンス。ただし、妊娠中は不安がつきものなので、いくつかの注意点を押さえてしっかり計画を立てましょう。
まずはお医者さんに相談してみよう
妊娠初期の辛い時期を乗り越えて、調子が戻ったと思ってしまう安定期。しかし、妊娠中はどの時期も、『絶対に安全』ということはありません。妊婦さんの自己判断で「旅行に行こう!」と思わず、きちんと担当のお医者さんに相談しておきましょう。
「旅行に行くなら今のうちに。産んだらしばらくは子育てに専念したい」と焦る気持ちは分かりますが、優先すべきはお腹の赤ちゃん。妊娠中は安定期でも普段と身体の状態が全く異なりますから、お医者さんに相談すべきです。順調に経過をたどっている安定期ならば、比較的許可をくれる先生も多いですし、より安全に旅行を楽しむためのアドバイスももらえるはずです。
必ず伝えておきたいポイント
旅行について計画を立てる場合、お医者さんに相談すべき項目をリストアップしておきましょう。情報が多いほど、妊婦さん側も計画が立てやすくなりますし、お医者さんとしても、正しい判断やアドバイスをすることができます。
- 旅行の時期
- 旅行の期間
- 同行者
- 目的地
- エリアの情報(気温、都市部か田舎か)
- 移動時間
- 移動手段(電車、車、飛行機)
- 観光ルート(観光地での移動の多さ)
- 旅行先で食べる予定の料理
以上の項目をまとめてみましょう。お医者さんの相談だけでなく、夫婦で旅行計画を考えるうえでも大事な項目ばかりです。参考にしてみてください。
家から遠くないところを選ぼう
妊婦さんの旅行で最も大切なのは、「緊急時に何かあっても大丈夫」であること。いざという時にはかかりつけの病院に戻ることを想定して、どんなに遠くても片道2時間~3時間圏内の場所が理想です。
移動手段は必ず相談
長時間の乗り物で移動するということは、想像以上に身体の負担になります。移動手段として車、電車、飛行機と色々ありますが、おすすめは自由のきく車移動です。反対に、一番おすすめできないのが飛行機。長距離の旅行や移動は、そもそもおすすめできません。また、飛行機で移動する場合、妊娠9か月目からは同意書・診断書の提出が必要となります。
「どうしても」という場合、必ずかかりつけの先生に相談しておきましょう。
ゆっくりとしたスケジュール組みを心がけよう
スケジュールを組み立てると、これから先の楽しい予定を詰め込みがち。けれど、激しく動き回るプランは妊婦さんの身体には大きな負担に。タイトなプランで動いた結果、疲労から早産に繋がる可能性も。時間に縛られないマイペースなフリー旅行にしましょう。
旅行先の病院を調べておく
旅行先として、地方の観光地を選ぶ人もいるはず。注意しておきたいのは、旅行先の病院に、産婦人科や、緊急の飛び込みを受け付けてくれるか、余裕を持って対応することができるか、といった点です。地方、田舎の病院は、慢性的な医者不足という状況もあり、病院に産婦人科医が常勤していないパターンも珍しくありません。旅先での万が一についてよく考え、旅館や観光地の情報だけでなく、病院についても調べておきましょう。
病院提携の宿を選ぶのがベスト!
妊婦さんの旅行を積極的に受け入れている旅館やホテルがあります。しかし、病院と提携している宿は数が少ないもの。そのためマタニティプランがあり、病院提携の宿を選ぶことが大切。緊急時に何かあっても、病院までの送迎や救急車の搬送などスムーズに対応してくれます。
ゆっくり&ゆったりとした旅行でリラックス
妊婦さんの旅行というのは、長時間の移動や慣れない環境による刺激で、思った以上に負担が掛かりやすいものです。だからこそ、できる限り時間と身体に余裕をもった、リラックスできる旅行プランを立ててください。旅行の内容も、激しいアトラクションに乗る、体を使ったイベントを楽しむというより、景色を楽しむ自然散策や、温泉にゆったり入る、美味しい料理を適度な量で味わう、といったものにして、妊婦さんにとっても、お腹の赤ちゃんにとっても安心・安全な旅行にしましょう。